[No.83] 2012.5.31-6.3 Beijing, CHINA

 3度目の中国。百聞は一見に然かず。また新しい経験が出来た。既に記憶が定かでないところもあるが、楽しかった北京旅行を書き記す。
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5月31日(木)
 朝6時に家を出てバス停に行ったら、6時20分が始発だったので、藤が丘駅まで15分歩き田園都市線でたまプラーザへ。駅の南口の羽田空港行きリムジンバス乗り場へ。運賃は片道1,100円。券売機へ千円札3枚を投入し大人2枚のボタンを押す。すると釣り銭800円とチケットが1枚出てきた。チケットは真ん中にミシン目が入っていて、てっきり二人分のチケットだと思い込んでしまった。待ち合いのベンチに座ってチケットを良く見るとなんと下半分は領収書になっていた。慌てて券売機に戻ったが後の祭り。券売機の注意書き曰く「複数枚購入の場合、2枚目、3枚目は遅れて出てきます」(泣)再度1,100円を投入し2枚目を購入。バスの中にズルい奴が乗っていると思うと無性に腹が立った。
 JAL23便は定刻通りの運行で12時過ぎに北京国際空港に到着。機内では赤ワインと白ワインとキリン一番搾りを頂いた。(ワインは小さいボトル)
 到着ロビーでH.I.Sのガイドの元に集合。ツアー総勢14名。ガイドは鄭さん(49男)と王さん(20女)の二人。マイクロバスに乗ったらいきなりの予定変更で「頤和園(Summer Palace)」へ。素晴らしい建物の数々、しかし、所々痛みも激しい。入園料取っているのだから何とかせんかい!
 北京市内へ戻り昔の風情が残っている胡同へ。輪タク(10元)に乗ってのんびり観光。1軒の民家に入り見学。なかなか興味深かった。そして歩いて什刹海へ。いろいろな店が建ち並びとても賑わっていた。湖の眺めもいかにも中国という感じだった。小雨が降り出したので散策を切り上げ店の軒先で雨宿りしながらバスを待つことになったが、道路が大渋滞でバスがなかなか来ない。歩いて5分くらいの所に停まっている筈なのに20分近くかかって到着した。次はいよいよ北京で初めての食事・火鍋しゃぶしゃぶ。期待で胸が膨らむ。
 結構大きな店で、席に着くと各自の前に固形燃料で熱する小さなしゃぶしゃぶ鍋があり、回転丸テーブルには羊肉、豚肉、鶏肉のスライスの他、数種類の中国料理が置かれていた。燕京ビール(30元)で乾杯し食事開始。しかし、まぁ、はっきり言って、美味くなかった。いい経験にはなった。
 そして、宿泊ホテルの北京飯店へ。歴史あるこのホテルは天安門の東に位置し北京で一番の繁華街・王府井にある。建物は大きく立派で部屋も広いが設備は、ちょっと。ウォシュレットが欲しかった。
 夜は王府井を散策。大通りはブランドショップや百貨店やカフェテラスなどがありネオンも華やかだが、一歩路地に入ると小さな屋台がひしめき合い別世界のよう。肉や魚介の串焼きが主流だが、生きたサソリの串焼きもあった。屋台のテーブルに座って燕京ビール(8元)を飲みつつ、2、3品食べてみたが、マズい。早々に退散。ホテルに帰りNHKを見て就寝。

6月1日(金)
 北京飯店の朝食は中華バイキング。料理は10種類程度。お粥、みそ汁、パン、フルーツ、牛乳、ジュース、コーヒー、等々。バラエティーは豊富だが味はイマイチ。コーヒーは最悪。苦すぎて飲めなかった。
 7時半にマイクロバスでホテルを出発。まずオリンピックのメインスタジアムだった「鳥の巣」へ。と言っても、かなり離れた所の歩道橋の上から見て、記念写真を撮っただけ。そして翡翠店へ。(このツアーの安さの秘密は5箇所のショッピングタイムがあること。)流暢な日本語で説明する中国人店員。我々の他にも日本人ツアー客が大勢いた。店の休憩コーナーで青島ビール(10元)を売っていたので朝からちょっと一杯。幸せ!
 次は、明の十三陵へ。北京郊外の農村地帯に明の13人の皇帝の陵墓が広大な土地に点在している。見学出来るのはそのうちの定陵という深さ27mの地下宮殿。しかし、よくまぁこんなお墓を造ったものだ。皇帝の権力の強大さがよく分かる。
 昼飯は農村の中に突然現れた大きな土産店兼レストラン。日本にある「道の駅」を中国風にアレンジした感じだが、なぜ何も無いこんな田舎に?不思議。大型観光バスも数台停まっていて様々な外国人ツアーも来ていた。料理は北京の家庭料理ということだが意外と旨かった。ここのビールもやはり30元。満腹!
 さて、次はツアーの一番の見所「万里の長城」。ロープウエイに5分ほど乗った山の頂上駅を出るとそこはもう万里の長城。石畳と階段の通路はすごい急傾斜。観光客が多くてまともに歩けないし、いい場所での写真もなかなか撮れない。しかし、素晴らしい光景だ。本当によくこんなものを造ったものだ。そんなに外敵(匈奴?)が怖かったのかね。
 北京市内へ戻り茶芸店へ。いろんなお茶を試飲させてくれるのはいいが、その後の売り込みには閉口する。何も買わずに退散。
 夕食は期待の北京ダック。でも、皮だけでなく肉もついていたので少々油っぽくて美味くなかった。期待ハズレ。北京飯店へもどってから王府井を散策。イカの串焼きとエビの串焼きを食べた。イカはイマイチだったがエビは旨かった。10時頃ホテルへ戻り就寝。

6月2日(土)
 北京飯店の朝食はほぼ昨日と同じで美味くなかった。今日の最初の訪問地は天壇公園。大きな公園の至る所で少人数のグループが羽子板の羽根を大きくした奴を足で蹴り合っていたり、太極拳やダンスをしていたり、チベット系の北京人が大勢で民族舞踊を踊っていたり、編み物をするグループがあったり、まあ朝からみんなエネルギッシュに活動していた。公園の中心にある祭事用の建物はとても素晴らしかったが、生憎のモヤで景色的には残念だった。
 北京市内をバスで見学しながら北京駅近くの古い城壁の角楼へ。城壁はオリンピックの際にだいぶ壊してしまったそうで残った城壁を修復し保存しているとのこと。角楼からは北京駅を出発する列車を見ることが出来た。その列車の編成は非常に長くて(長過ぎて勘定出来なかった)シベリア鉄道へ直結するそうだ。
 散策を終えて次はラテックス寝具店でショッピングタイム。流暢な日本語を話す係員の説明の後は激しい売込み攻勢。結局、枕を2個買ってしまった。ラテックスは樹木から取れるゴムのようなものを原料に作られていて、北京オリンピックの選手村で寝具として提供したら、えらい好反響があり今はとても良く売れているとのこと。この枕は日本の西川寝具では1個2万円以上するとか。
 昼食は紹興料理と銘打っていたが、別段特色のある料理ではなかった。単に紹興地方の料理ということで普通の中国料理のようだった。ビール1本30元。
 午後はいよいよ天安門と故宮博物院(紫禁城)の見学。流石に広い。観光客も多い。警備も厳重。天安門にはお馴染みの毛沢東さんのでかい写真が飾ってあった。暑かったので棒アイスを買った。1本1元。天安門をくぐり紫禁城内へ。まあとにかくいろんな建物があって全部見ることは不可能。城内にある部屋数は全部で9千室だそうな。一通り見て回って歩き疲れた。しかし素晴らしい建物群だ。
 バスで中南海(官庁街)を抜け何か田舎っぽい町の総合民芸品店へ。ここは真珠製品などの販売。アクセサリーだけでなく真珠の粉のクリームなどもあった。お茶はサービスだったがコーヒーを頼んだら100円取られた。マズかった。何にも買わなかった。
 夕食は宮廷料理ということだが、よく分からん。看板やメニューにはそれらしき絵や写真貼られていたが、出てきたものは、まあ普通だった。ビール1本30元。
 ホテルへ戻り王府井へ。お土産の買い出しを済ませ、屋台のエビの串焼きを食べ、通りにあるカフェでビール(12元)をジョッキ2杯飲んだ。ツアーで一緒だった女性と共に楽しい一時を過ごした。

6月3日(日)
 最後の朝食はホテル内の日本料理店でのバイキング。中華風和風料理だった。カレーもあったので食べてみた。昨日までの朝食よりずっとマシだった。
 荷物をまとめ帰り支度を整えてから北京動物園へ。お目当てのパンダ館(2棟)のパンダは隅っこに寝ていて良く見えなかった。その代わりに羽を広げた孔雀を間近で見ることが出来て良かった。
 そしてショッピング最後のシルク店へ。繭からシルク製品になるまでの実演を見終わると、例によって店員の販売攻勢。結局シルク布団を1枚買ってしまった。シルクの枕カバーをサービスして貰った。
 最後の昼食は北京で一番庶民的な水餃子。3種類の水餃子と数種の家庭料理がでてきた。いやあ水餃子は意外と美味しかったので追加注文をしてしまった。ビール1本30元。満腹満腹。
 北京空港で出国手続きを終えカフェでツアー仲間5人で軽く1杯。ツアー中はあまり話せなかったが、最後の最後にいろんな話ができて楽しかった。結構共通の話題があったりして面白かった。名残を惜しみつつ飛行機へ搭乗。さよなら北京。再見!
 JAL24便は午後4時10分の離陸予定だったが、上空の雷雲のため暫し待機。かなり経ってから機長は20分ほど待てば離陸出来ると言っていたが、一向に動く気配無し。結局何と4時間近く遅れてやっと離陸。機内食にありつけたのは午後9時を回っていた。日本の缶ビールを2本頂いた。で、羽田へ着いた時は午前0時を回っていた。荷物を受け取って入国審査・税関を出た時にはもう電車もバスもなかった。JALが方面別に4台のバスを用意すると言っていたが、出発したのは池袋経由大宮方面行きのバスだけ。残された人々はタクシーで帰ってくれとのこと。タクシーで首都高に乗り東名の横浜青葉ICで降りて午前2時30分頃に家に到着。タクシー代18,200円(後日全額弁償してくれた)。そして、その日は7時45分に家を出て9時に出勤。午後は睡魔との戦いだった。

【感想】
 全般的にはいい旅行だった。最終日の帰国便のトラブルも思い出の一つかな。数々の世界遺産や北京市内のあちこちを見学したがどこも素晴らしく感動的であった。また、いろんな中国料理を食すこともできた。なかにはあまりウマくないものもあったが、でもまあ85~95点くらいかな。ビールもよく飲んだ。でもやっぱり日本のビールが一番美味い。体重2キロ増加。
 しかし、北京は一度行けば充分だと思う。歴史的な重みは感じるが面白みには欠ける街だ。渋滞は酷いし空気も汚い。以前行った江門や上海のほうが良かった。でも次には西安あたりに行ってみたい。

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