[No.62] 2003.7.10-8.1 Travel in the Western USA


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 アメリカを車で旅行できるなんていう機会はそう滅多にあるもんじゃないので、今回ちゃんとした行程計画のない思うがままのアメリカ西部周遊旅行に発作的に行ってきた。(7月7日出国、モーターホーム旅行:7月10日~8月1日、8月7日帰国)

 相棒は甲府在住のアメリカ人で、彼のMotor Home(RVとも言う。キャンピングカーのこと)で彼の実家のあるカリフォルニア(Sacramentoの西方のDavis)からネバダ、ユタ、コロラド、ニューメキシコ、アリゾナの西部6州を3週間かけてまわってきた。その随想録です。

NEVADA : Interstate80(Freeway)をカリフォルニアから東進。道路はほとんど真っすぐで、町と町との間隔が非常に長い。見えるのは広大な荒れ地と僅かな緑しかない山々。初めて見る景色に唖然とすると同時に、こんなところで故障でもしたらと思うとぞっとした。ずーっと同じような景色で退屈だった。ネバダ州は広い。暑い。

UTAH : ネバダの州境から見えたユタは白い砂漠。水が干上がって塩分が残った湖のなれの果てで、その広さといったら限りがないくらいだった(Great Salt Lake Desert)。Salt Lake Cityに近づくまでずーっと同じ光景で、これまた余り面白くなかった。ここも暑かった。
 ユタの南部は酪農地帯のような感じだったが、さらにアリゾナに近づくと荒涼とした砂漠地帯が待っていた。その景色は圧倒的で赤い山々に魅了された。しかし、ユタ州も広い。

COLORADO : アリゾナの北東部とFour Corners(ユタ、アリゾナ、ニューメキシコ、コロラドの州境が交わるところ)を通過してコロラドへ。コロラド州は南西部の一部しか訪ねなかったが、曲がりくねった山の道路は何か日本を思い出す。近辺にはインディアンの遺跡などが多く残っていて、遥か昔のアメリカと西部開拓時代を偲ぶことができた。

NEW MEXICO : ニューメキシコ州は北西部の一部を通過しただけ。ほとんどが砂漠地帯で、茶色以外になんにもない。ところどころに小さな町があったが、よくこんな何にもない暑い所に住んでいるものだと感心した。

ARIZONA : 今回の旅行で唯一私が希望したグランドキャニオン。アリゾナも広大な州で、ご他聞に漏れずほとんどが砂漠のような荒れ地だった。Interstate40(昔のルート66の一部)を西進してFlagstaffから北進してグランドキャニオンへ。
 グランドキャニオンは期待どおりだった。雄大な大自然の造形を目の当たりにすると、人間の小ささと人生の短さを実感する。ここへは3泊して、すべてのシャトルバス(無料)のコースを制覇した。来て良かった。機会があったらアリゾナへはもう一度行ってみたい。

CALIFORNIA : フーバーダムからLas Vegasを通過してカリフォルニアへ。この辺もやはり砂漠地帯だったが、カリフォルニア中南部まで来ると緑の大果樹園地帯に変貌する。しかし、まわりの山は緑の極端に少ない茶色の山々ばかりで、何かアンバランスな光景だった。
 セコイアとヨセミテの国立公園へも行ってみた。セコイアは山道で車の具合が悪くなって途中で引き返して来たが、ヨセミテの緑の木々の上にそびえ立つ白い岩山は圧巻だった。自然は凄い、美しい。
 太平洋を見たくてSanta Cruzへも行ってみた。あいにく天候が悪くて綺麗な夕焼けは見られなかったが、この海の遥か彼方に日本があると思うとちょっと感傷的になった。しかし、カリフォルニア州も広い。なんてったって日本より広いんだから。

感想 : 今回の旅行ではアメリカ西部の大自然の素晴らしさとスケールの大きさにひどく感動した。道路網(Freewayは無料)やキャンプグラウンド(電気、水道、トイレ、シャワー、ランドリー等が用意されていて1泊15ドルから30ドル程度)の整備は進んでいて、キャンピングカーでの旅行は意外と簡単・便利にできる。総走行距離は5,840Kmだった。
 ただ、今回使った車はかなり古いやつで、走行中のエアコンなし、登り坂は途端にノロくなる、トイレとシャワーは使えない(排水の仕方が分からなかった)、ベッド(ソファー)はお粗末、2回もレッカー車のお世話になった、、、などなど散々だった(まあ、無事故で良かったけれど)。車旅行の楽しさは車と相棒次第。今回はどちらも最悪だった。
 ハーレーで颯爽と走っている光景をよく見かけたが、次は是非バイクで大平原を走ってみたい。でも、夏は避けよう。40度Cを超えるから。

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